半導体パッケージ材料や封止材、基板材料、電子部品用樹脂などは温度変化によって性能が大きく左右されます。そのため、電子・半導体業界では、熱特性の正確な評価が不可欠です。そこで活用されるのがDSC(示差走査熱量計)をはじめとする熱分析装置です。本記事では、電子・半導体業界で活躍するおすすめのDSC装置を3機種紹介します。
DSCvesta2(リガク)

引用元:https://rigaku.com/ja/products/thermal-analysis/dsc/dscvesta2
| 会社名 | リガク・ホールディングス株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 東京都昭島市松原町3-9-12 |
| TEL | 042-545-8111 |
DSCvesta2の大きな特長は、リガク独自の自己診断機能「vestaeye®」を搭載している点です。測定前や待機中に装置の状態を自動で確認し、異常の早期発見を支援します。
電子材料の評価では測定データの再現性が求められるため、装置状態をつねに監視できる機能は大きなメリットとなります。また、-180~725℃という広い温度範囲に対応しているため、低温域でのガラス転移測定から高温域での熱反応解析まで幅広く実施できます。
電子部品に使用される高機能ポリマーや複合材料の熱特性評価にも適しています。さらに、オートサンプルチェンジャーを利用することで最大52試料の連続測定が可能です。
大量のサンプル評価が必要な半導体メーカーや電子材料メーカーにおいて、測定効率の向上に貢献します。加えて、微小ピーク解析を支援するソフトウェア機能も充実しており、わずかな熱変化を見逃さず評価できる点も魅力です。
Discovery DSCシリーズ(TAインスツルメント)

引用元:https://www.tainstruments.com/discovery-dsc-series/?lang=ja
| 会社名 | ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 東京都品川区西五反田5-2-4レキシントン・プラザ西五反田6階 |
| TEL | (03) 5759-8500 |
電子材料では、わずかなガラス転移や結晶化挙動の違いが製品性能に大きな影響を与えることがあります。Discovery DSCシリーズは高い熱流束性能と優れたベースライン安定性を備えており、微細な熱変化の検出に適しています。これにより、新規材料開発時の特性評価や材料比較を高精度で実施できます。
また、半導体製造では材料の信頼性評価が重要です。はんだ材料や接着剤、封止樹脂などについて、繰り返し加熱時の熱履歴や劣化挙動を確認するケースも少なくありません。
Discovery DSCシリーズは優れた温度制御性能を備えており、再現性の高い測定結果を取得しやすいことが特徴です。さらに、多様な解析機能を活用することで、材料の熱容量測定や反応解析なども可能です。
先端半導体や電子デバイス向け材料の開発では、単なる融点測定だけではなく、熱による物性変化の理解が重要となるため、総合的な熱分析ツールとして活躍します。
示差走査熱量計(DSC)NEXTA® DSCシリーズ(日立ハイテク)

引用元:https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/products/analytical-systems/thermal-analysis/nexta-dsc.html
| 会社名 | 株式会社 日立ハイテク |
|---|---|
| 住所 | 東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー |
| TEL | (03)3504-7111 |
電子・半導体業界では、材料の品質ばらつきを抑えることが重要です。NEXTA® DSCシリーズは温度制御性能や測定安定性に優れており、日常的な品質評価において高い信頼性を発揮します。
ガラス転移温度や融点、結晶化温度などを正確に把握することで、製品品質の維持や不良解析に役立ちます。とくに半導体パッケージ材料では、熱膨張や応力発生に関連する熱特性の把握が重要です。DSC測定によって材料の相転移や反応熱を評価することで、実装工程で発生する問題の予防につながります。
また、新規材料開発時には複数サンプルの比較評価にも活用できます。NEXTA® DSCシリーズは操作性にも配慮されており、測定から解析までを効率的に進められる環境が整っています。
そのため、熟練者だけではなく幅広いユーザーが扱いやすく、電子部品メーカーや半導体関連企業の分析業務を支援する装置として注目されています。