多くの研究所や開発部署における熱分析業務は、専門知識が必要とされる一方で、現場での日常的な運用において多くの壁に直面しています。
現在、現場では熟練オペレーターの不足が深刻化しており、業務が特定の人材に依存しがちな傾向にあります。適切な教育環境や基礎知識、メンテナンス方法、頻度を体系的にまとめたツールが手元にないため、前任者からの不十分な引き継ぎ知識のみを頼りに、間違った使用方法を続けているケースも少なくありません。
さらに、ソフトウェアの操作性や熱分析装置の特徴がメーカーごとに異なり、新しく配属された作業者が覚えるための負担が大きい点も挙げられます。得られたデータの解析や測定結果の判断も非常に複雑で、熱分析装置の操作だけでなく、測定サンプル自体の物理的・化学的性質に関する深い知識がなければ、出現したピークの正確な解釈が難しいという課題があります。
リガクの特徴
リガクが提供する熱分析装置であれば、このような課題を解決し、初心者であっても使いやすく高い精度での測定や分析を行うことができます。ここでは、そんなリガクの魅力を詳しく見ていきましょう。
安心して測定を開始できる全機種共通の自己診断機能
リガクの熱分析装置には、測定を開始する前に異常がないかを装置自体がチェックする自己診断機能が搭載されています。
装置の起動と同時に自動で診断が始まるため、頻繁に使用するわけではなく、たまにしか装置に触れない作業者であっても、いつでも正常な状態を確認してから安心して測定を開始できます。予期せぬエラーによる測定ミスや手戻りを防ぎ、日々の実験の信頼性を底上げする独自の機能です。
試料の色の変化をリアルタイムで捉える観察機能
示差走査熱量計であるDSCvesta2や、同時熱重量示差熱分析装置であるSTAvestaには、加熱や冷却の過程における試料の色や形状の移り変わりを光学的なカメラを通じてリアルタイムで直接視覚的に確認・撮影できる試料観察機能が備わっています。
グラフ上のデータ変動と実際の見た目の変化を同調して追跡できるため、現象のより深い理解に役立ちます。これまで見たくても見えなかった変化を画像とあわせて詳細に考察することで、新しい知見の獲得を実現できるでしょう。
利便性と防湿性を追求した示差走査熱量計
DSCvesta2は、マイナス180℃から725℃という業界最高クラスの広範囲な測定温度範囲をカバーしており、これまでにない幅広い温度域での測定が可能です。また、ノンフロンガスを採用した電気冷却ユニットを使用すれば、液体窒素の補充を必要とせずにマイナス95℃から725℃の温度範囲で昇降温連続測定が行えます。
フロン排出抑制法対象外のため煩わしい管理や点検業務も不要です。何種類かのアタッチメントを取り付けたまま測定可能な設計であるため、都度取り外す手間がなく多種多様な試料をスムーズに測定できます。
さらに、測定順を待つトレー試料部に標準でガスフローを行えるオートサンプルチェンジャー構造により、吸湿性の高い粉末試料のしけりを防ぐ機能も標準装備されています。
柔軟な運用と低酸素環境を実現する複合装置
熱重量測定と示差走査熱量測定を同時に行える複合型のSTAvestaにおいては、測定用途や条件に応じて全部で7種類の電気炉を自在に交換・付け替えできる柔軟な運用体制が整えられており、1台で多様な熱分析を簡単に実現できるマルチユース設計です。
さらに、電気炉側と天秤側に分岐してガスフローを発生させる独自のケース構造により、天秤ケース内部に溜まった残留酸素が測定試料部に到達するのを徹底的に防ぎます。
これにより、少量のガスだけで非常に短時間のうちに試料部の酸素濃度を極限まで下げることが可能となり、金属をはじめとする酸化を極端に嫌う物質の測定においても抜群の威力を発揮します。
国内における充実したコールセンターと近隣サポート
装置を導入した後のトラブル発生時や定期メンテナンスの際、まずは関東と関西に設置された一括のコールセンターにて直接の電話問い合わせを受け付ける体制が敷かれています。
その後、速やかに日本国内に点在する最寄りの営業所へと連携され、近隣の技術スタッフが迅速なサポートに赴くシステムが確立されているため、長期間にわたって安心して装置を稼働させることができます。
また、公式サイト内でも基礎的な原理や操作性、日常的なケアに関する情報が幅広く公開されているため、不安をすぐに解消できる環境が整っているといえるでしょう。
リガクの熱分析装置で研究開発をより高精度かつ効率的に
リガクの熱分析装置は、全機種に共通する起動時の自己診断機能や、リアルタイムで変化を追える試料観察機能など、初心者から熟練の選定者までが安心して使用できる高い操作性と確かな仕様を兼ね備えています。さらに、業界最高クラスの測定範囲を誇る「DSCvesta2」や、7種類の電気炉を柔軟に交換できる複合装置「STAvesta」など、他社にはない標準機能や優れた拡張性により、1台で多様な研究テーマに柔軟に対応します。まずは一度相談し、自社の課題に沿った装置の導入ができるかどうかを確かめてみてはいかがでしょうか。
リガクの基本情報
| 種類 | DSC/STA (TG-DSC)/TMA/発生ガス分析装置 など |
|---|---|
| 対応分野 | 化粧品/繊維・高分子/セラミックス・ガラス/材料科学/金属・合金/製薬・医薬品/プラスチック・ゴム/ポリマー/有機素材/無機材料/断熱材/建築材料/熱電材料/エネルギー/石油 |
| ソフトウェアの特徴 | ・保護機能・ガイダンス機能の充実 ・装置使用履歴リストによる管理・保守 ・他社データにも対応する優れた互換性 ・EVO3シリーズには自己診断機能を搭載 ・ライセンスフリーの解析ソフト ・見やすいアイコン・使いやすいリボン |
| サポート体制 | ・コールセンターと全国の営業所が連携 ・修理・点検・保守契約による安定運用を支援 ・講習会やオンデマンド講座 ・無料での実技定期講習会 ・Youtubeでのオンデマンド講座視聴 ・メンテナンス動画をHPで公開 ・10年間の部品提供保証 ・12年間のサポート対応保証 |
| 会社概要 | ■株式会社リガク 東京都昭島市松原町3-9-12 |